口当たりの良い日本酒はついつい飲みすぎてしまうこともありますね。お酒好きの方は「昨日は飲みすぎてしまった」と翌日反省した苦い経験も多いかと思います。もし、事前に適量を知ることで飲み過ぎを防げるとしたら、その量を確認しておきたいですよね。
量といえば、日本酒はよく「1合」などという単位で量を表します。この「1合」とはどのくらいの量でしょう?
今回は、そういった日本酒の量に注目し、さらにアルコールの分解時間やカロリーなどを他の種類のお酒と比較して紹介します。
日本酒1合の分量と値段
日本酒の単位・1合の分量とは
一般的に液状の飲み物は、L(リットル)ml(ミリリットル)g(グラム)で表しますが、日本酒は日本古来からある「尺貫法」の名残から、合(ごう)・升(しょう)・勺(しゃく)という単位が今もよく用いられます。これらの単位はどれくらいの量なのか見てみましょう。
1合 180ml
日本酒の量を表す単位で最もよく知られています。お米も同じように「合」で計量することが多い為、自炊の経験のある方は想像しやすいかもしれません。また、コンビニやスーパーなどで市販されているワンカップ酒も1合サイズのものが多いです。
1升 1800ml(1.8L)
1升は1合の10倍の量で、1升瓶で日本酒を購入すると10合分のお酒が入っている計算になります。この1升という単位は、日本酒以外では焼酎、醤油などでも販売に使用されている単位です。1升瓶の規格はJIS(日本産業規格)で定められていて、液体が1升(1800ml)入るガラス製瓶と定義されています。
1勺 18ml
1勺は1合の10分の1の量で、この量はお猪口(おちょこ)1杯分の量に由来します。ただし現代の飲食店では、注ぎやすく飲みやすいなどの理由で少し大きめな2勺~4勺のお猪口を使用していることが多く、1勺のお猪口というものは少ないようです。
日本酒1合の値段はいくら
日本酒を扱っている飲食店では、1合に満たない徳利での提供や、枡のなかのグラスにあふれるまでお酒を注ぐ「もっきり」と呼ばれる方法での提供など、量に少々のばらつきはあるものの、大体一合=180ml単位で日本酒を提供しています。
また、日本酒は銘柄によっても価格が異なり、特にプレミアのついた銘柄では1合で数千円のものも珍しくありません。しかしそういった特殊な例を除けば一般的な飲食店では、1合の価格は大体500円前後が平均になります。
日本酒の適量・分解時間はどのくらい?
日本酒の適量を他のお酒と比較
厚生労働省が推奨する「節度ある適度な飲酒量」では、成人男性の1日に摂取してよい平均純アルコール量は約20gとされています。これを日本酒に換算すると、適量はちょうど1日約1合になります。これはアルコール度数15%の日本酒を飲酒した場合なので、日本酒の強さによっても変わります。
また、女性は男性より身体も肝臓も小さいため、アルコール分解速度が遅く、男性に比べて4分の3程度が適量です。
他のお酒と比較するとわかりますが、強いお酒ほど適量は少量になるため、時間をかけて楽しむのが良いですね。
【純アルコール20gに相当する酒量】
- 日本酒(15%) 1合 180ml
- ビール(5%) 中瓶1本 500ml
- チューハイ(7% ) 缶1本 350ml
- ワイン(12%) グラス2杯 200ml
- 焼酎(25%) グラス1/2杯 100ml
- ウイスキー(43%) ダブル1杯 60ml
日本酒1合の分解時間と酔いの関係
日本酒1合分のアルコール分解にかかる時間は年齢や体格、体質等により個人差がありますが、目安として純アルコール20gを飲酒した場合で男性は約4時間、女性や高齢者は約5時間程度と考えられています。ただし、睡眠時のアルコール分解速度はぐっと遅くなるため注意しなくてなりませんし、その日の体調によっても変化することを知っておかなければいけません。
では、日本酒1合でどのくらい酔うのかというと、皮膚が少し赤くなり、気分が高揚する程度といわれています。酔い方はやはり個人差や体調等で変化することはもちろんですが、どのくらいの時間をかけて飲むのかも重要です。健康的に飲酒を心がけるならば、日本酒1合を30分以上かけて、食事や水分もとりながら楽しく飲むことをおすすめします。
日本酒1合のカロリーは高い?低い?
日本酒1合のカロリーを他のお酒と比較
日本酒というと原料にお米を使用していることで、太りやすいイメージを持つ方が多いのではないでしょうか?以下は、純アルコール20gに相当する酒量からカロリーを算出して比較したものです。
【純アルコール20gに相当する酒量のカロリー】
- 日本酒(15%) 180ml 約165カロリー
- ビール(5%) 500ml 約200カロリー
- チューハイ(7% ) 350ml 約200カロリー
- ワイン(12%) 200ml 約130カロリー
- 焼酎(25%) 100ml 約230カロリー
- ウイスキー(43%) 60ml 約140カロリー
こうして見ると、日本酒は他の種類のお酒と比べても、とりわけカロリーが高いお酒ではないことがわかりますね。ビールやチューハイなどお酒の種類によっては低カロリータイプの製品や低アルコールタイプの製品も多くあるので、一概にこの数値の通りというわけではありません。
ただ、日本酒で考えると適量の範囲ならば、そこまで心配になるカロリーではないと思います。ちなみに、165カロリー消費するためには、徒歩で約40分〜60分、ジョギングで約20分〜30分程度の運動量が必要になります。
今回は日本酒1合についてカロリーや分解時間も交えて紹介しました。適量を意識しつつ、休肝日も設けながら、バランス良く健康的にお酒を楽しみたいですね。