日本酒の大吟醸ってどんなお酒?おすすめ銘柄や美味しい飲み方も紹介

日本酒にはさまざまな種類が存在しています。

大吟醸もその中の1つであり、国税庁によってはっきりと定義づけされた日本酒です。

今回は、大吟醸と呼ばれる定義や味の特徴、おすすめの大吟醸酒までご紹介します。


日本酒の大吟醸とは?

大吟醸酒とは、日本酒の種類を指す「特定名称酒」の1つであり、読み方は「だいぎんじょう」です。

どのような日本酒でも大吟醸を名乗って良いワケではなく、その定義は国税庁によって

精米歩合50%以下の白米と米麹及び水、またはこれらと醸造アルコールを原料として吟味して造った清酒で、固有の香味及び色沢が特に良好なもの

と定められています。

これは、平成元年に制定され平成2年に告示された「清酒の製法品質表示基準」によるものであり、酒造技術の発達や消費の多様化によって明確な基準がなかった日本酒の表示に、一定の基準を設けたものです。

ここでポイントとなるキーワードが「精米歩合」です。

精米歩合とは、精米(玄米から表層部を削った米)して残った米の割合を%で表したもので、この度合いによって、味の違いや香りに変化が生まれるのです。

つまり、大吟醸酒の原料となっている米は、1粒を半分になるまで磨いているということ。

この精米歩合が50%ではなく60%になると大吟醸ではなく吟醸酒となります。

精米歩合は同じですが原料が米と米麹のみになると純米大吟醸と呼ばれる日本酒になります。

このことから、精米歩合と原料の違いによって、純米大吟醸・大吟醸酒・吟醸酒に分けられるのです。

良く磨かれた米を原料とする大吟醸酒は、雑味を低減しすっきりとした味わいとなるだけでなく、原料の豊かな風味をより強く感じることができる日本酒に仕上がるのです。


大吟醸酒の香りや味の特徴

大吟醸酒の特徴として、吟醸造りの製法が用いられている点が挙げられます。吟醸造りが発展したのは、昭和28年ごろです。

果物の香りを放ち、発酵力に優れた「協会9号酵母」が発見されたことにより、全国で吟醸造りの研究や開発を進めるメーカーが増加。

昭和43年になるころには、全国の酒蔵で協会9号酵母を使った酒造りが行われるようになったとされています。

国税庁では吟醸造りについても定義付けており、

「吟醸造りとは、吟味して醸造することをいい、伝統的に、よりよく精米した白米を低温でゆっくり発酵させ、かすの割合を高くして、特有な芳香(吟香)を有するように醸造すること」

としています。

この吟醸造りによって、大吟醸酒は非常に豊かな吟醸香を放つのです。

また、しばしばフルーティな香りとも表現される香りですが、大吟醸酒の香りは大きく分けて2種類に分けられます。

まず1つめは林檎や梨に例えられるさっぱりとした香りです。

これは、カプロン酸エチルという成分によってもたらされるもの。

酵母の脂肪酸が合成し、アルコールが発酵することで生み出され、非常にみずみずしい爽やかな香りを放つようになるとされています。

2つめはバナナやメロンのような甘さを感じさせる香りです。

これは酢酸イソアミルという成分によるものであり、香りの中に感じる甘さがより濃く感じられるという特徴があります。


大吟醸酒の美味しい飲み方

大吟醸の日本酒を飲むのなら、まずは常温で楽しむのがおすすめです。

なぜなら、常温で飲むことで大吟醸が持つ本来の香りや味を感じることができるからです。

さらに、冷酒にするのであれば冷やしすぎないようにするのがコツ。

大吟醸は、冷やすとスッキリとした口当たりになり、特に前述したカプロン酸エチル系の香りを放つタイプの大吟醸酒が、冷やして飲むのに向いていると言われています。

一方、燗を付けるなら30度前後で滑らかな口当たりとなり、35度程度の人肌燗では米麹がより鮮烈に香るようになります。

40度ほどに温めたぬる燗になると全体の香りが豊かになり、45度前後の上燗では一気に香りが引き締まります。

それ以上、50度前後から55度以上になると、口当たりにキレが加わります。

燗を付ける大吟醸は酢酸イソアミルの方が適しているとされ、奥深い豊潤な香りを楽しむことができるとされています。

また、大吟醸はワイングラスで飲むのにも向いています。

なぜなら、お猪口やぐい呑みと比較して、ワイングラスは口が広く香りが立ちやすいため。

使い慣れている酒器でも香りは楽しめますが、たまには違ったグラスで飲み方を変え、大吟醸の香りを堪能してみてはいかがでしょうか。


大吟醸酒のおすすめ銘柄4選

吟醸造りが全国に広がっている現在では、さまざまなメーカーが大吟醸酒を製造・販売しています。ここでは、その中からおすすめの大吟醸酒を4本紹介します。


 黒龍酒造『黒龍 大吟醸 龍』

福井県が誇る銘酒・黒龍の大吟醸です。

1975年の発売以来ベストセラーとなり、上品な香りとキレの良さでどんな料理にも合うと言われている一本です。

ワインの熟成方法を応用したことで、上品な味わいを生み出しています。


 北鹿酒造『北秋田 大吟醸』

『北秋田 大吟醸』は、秋田県の北鹿酒造が手がける大吟醸酒です。

秋田の質の良い天然水を用いて造られており、すっきりとした口当たりと仄かに甘く仕上げられています。

値段の安さも人気の理由であり、日常的に楽しめる大吟醸としておすすめです。


 八海醸造『八海山 大吟醸酒』

八海醸造の『八海山 大吟醸酒』は、酒造好適米である山田錦と五百万石を45%まで磨き上げ仕上げた逸品です。

アルコール度数は15.5度で、八海山の雪解けによってもたらされる湧き水「雷電様の清水」を用い、繊細でまろやかな味となっています。


 朝日酒造『久保田 翠寿』

『久保田 翠寿』は、久保田のラインナップの中で唯一の大吟醸です。

4月から9月にかけ、期間限定で出荷される生酒で、爽やかかつ華やかな香りが持ち味。

アルコール度数は14度で、後を引かないシャープさも持ち合わせており、ハーブや燻した素材を使った料理との相性が抜群です。


大吟醸で豊潤な香りを満喫しよう

大吟醸酒は、日本酒の中でも雑味の少なさとすっきりとした味わい、そしてフルーティな香りが特徴的な日本酒です。

その飲みやすさから日本酒初心者でも飲みやすく、料理と合わせやすいのも持ち味です。

季節や銘柄によって、自分好みの飲み方を見つけて見てください。

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