初秋と晩秋では味が違う【ひやおろし】とは?出荷時期別おすすめの飲み方

この記事では、日本酒の「ひやおろし」について解説します!
  • ひやおろしってどんな日本酒?
  • ひやおろしはいつからいつまで楽しめる?
  • ひやおろしのおすすめの飲み方が知りたい!

こんな疑問はありませんか?

暑い夏が過ぎ秋が深まる頃、店頭にひやおろしが並び始めます。

見たことはあるけど実際に飲んだことはない!という方にとっては、一体どんな日本酒なのか気になるところですね。

今回の記事では「ひやおろし」の意味や楽しめる時期、おすすめの飲み方について解説します。

ぜひ飲んでほしいおすすめの銘柄もご紹介しますよ!

 

ひやおろしとは?

 

  1. 春から夏にかけて熟成させている
  2. 火入れを一度しか行っていない

冬に醸された日本酒を春から夏にかけて酒蔵で熟成させてから出荷する日本酒を「ひやおろし」と呼びます。

また、通常の日本酒は、2度「火入れ」と呼ばれる加熱処理を行うのに比べ、「ひやおろし」は、春に1度しか「火入れ」を行っていません。

そのため、一般的な日本酒に比べるとフレッシュ感を残しつつ、生酒に比べると角が取れているお酒といえます。

また、一度しか火入れしていないことで、熟成が進みやすいという特徴もあります。

日本酒の火入れについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています!

日本酒の「火入れ」とは?生酒との違いや保存方法について詳しく解説

 

ひやおろしの語源

昔ひやおろしは、外気の温度が酒と同じくらいになった時を目安に出荷されていたそうです。

常温を意味する「冷や」の状態で「卸す」というのがひやおろしの語源だそうです。(所説あります)

日本酒のラベルには銘柄と共に「ひやおろし」と加えられることもあるので、ラベルをみればすぐに「ひやおろし」だとわかりますよ。

 

ひやおろしっていつからいつまでの日本酒?

ひやおろしは一般に9月から11月頃まで市場に出回ります。
その間にも少しずつ熟成が進んでいるので、一段と旨味が増していきますよ。

 

【出荷時期別】ひやおろしの特徴とおすすめの飲み方

 

同じひやおろしでも、9月に出荷されるものと11月に出荷されるものでは特徴が異なるのもひやおろしの面白いところです。

出荷時期別の特徴と、おすすめの飲み方をご紹介します。

出荷時期

9月

10月

11月

呼び方

夏越し酒(なつごしざけ)

秋だし一番酒(あきだしいちばんざけ)

晩秋旨酒(ばんしゅううまざけ)

特徴

濃厚な中にも軽快さとまろやかさが引き立つ。

・味と香とのバランスがよく、まろやかさと味の深みが増している。

・穏やかで落ち着いた香りと、滑らかな口当たり。

・円熟な味わい、まろみと旨味がさらに増し芳醇。

・濃密なとろみも。

おすすめの飲み方

・冷やして、または常温

・みぞれ酒(-10度から-15度ゆっくり冷やすとシャーベット状に)

・冷やしても、燗でも

・温めると甘みが増す

・ぬる燗

(温度は40度ほど)

 

ぜひ、それぞれの時期の「ひやおろし」を楽しんでみてください。

 

ひやおろしと「生酒」との違いは?

生酒:は冬に絞ったまま一度も火入れせずに卸したもの

ひやおろし:一度火入れをした後、貯蔵庫で夏の間熟成させたもの

生酒がフレッシュな味わいなのに対し、ひやおろしは荒らさが取れ、程よく熟成されたまろやかな味わいがあるのが特徴です。

 生酒については、こちらの記事で詳しくご紹介しています!

生酒とは?おすすめの飲み方や特徴、保存方法を利き酒師が解説!

 

ひやおろしと秋上がりの違いとは

「秋上がり」とラベルに書かれた日本酒を見たことはありませんか?

実は、ひやおろしと「秋上がり」は同じ意味です。二度目の火入れを行わず、秋になって味わいがまろやかになり、酒質が上がることから「秋あがり」ともいわれています。

 

ひやおろしに賞味期限はある?

ひやおろしは、貯蔵前に一度しか火入れを行っていません。ですから、一般的な日本酒よりも長期保存が難しいです。

開封後は冷蔵保存をして早めに飲みきるのがおすすめです。

 

ひやおろし(秋上がり)

一般的な日本酒(新酒)

生酒

仕込みの時期

火入れ1回目(春)

×

寝かせる時期

春夏

春夏秋

春夏秋

火入れ2回目(出荷前)

×

×

卸す時期

秋・9月-11月(外気と同じくらいの温度で)

お店に並ぶ時期

秋限定

賞味期限

・製造年月日より約9ヶ月

・生酒と同じ扱い

・冷蔵保存し、開封後は早めに飲みきり

・製造年月日より約1年

・長期保存可能

・直射日光を避ける

・製造年月日より約1年

・製造年月日より約9ヶ月

・冷蔵保存し、開封後は早めに飲みきり

味わいの変化

秋から冬にかけて熟成がすすみまろよかで旨味が増す

常温で保管していれば大きく味の変化はない

フレッシュでライト、フルーティですっきり

できるだけ早く飲み切るのがおすすめ

飲み方

・スッキリ冷やして

・ぬる燗もおすすめ

冷やから熱燗まで

キリッと冷やして

あう食材

秋の食材

さまざまな料理

・素材の味を生かした料理

・冬の食材

ひやおろしのおすすめ3選

秋に出回る「ひやおろし・秋上がり」は、もともとは灘の酒がはじまりだったともいわれています。

今では日本全国でひやおろしが楽しめるので、いろいろな種類を試せるのがいいですね。

ここではおすすめの「ひやおろし」3選をご紹介します。

1.天寿 純米吟醸「ひやおろし」(天寿酒造)/秋田

ナデシコの花から採取された酵母を使用し、きよらかで華やか、まろみのある味わいが人気です。黄金色のラベルは実りの秋をイメージして気分も高まります。

 

2.仙禽 あかとんぼ ひやおろし(仙禽酒造)/栃木

「山田錦」「亀の尾」「雄町」がブレンドされているとても珍しい「ひやおろし」です。ワインファンからも人気の高いブランドです。赤とんぼのラベルが郷愁を誘うのも魅力の1つ。

 

3.月山 純米吟醸 ひやおろし(吉田酒造)/島根

超軟水で仕込まれた島根の「ひやおろし」は女性にぴったり。柔らかい味わいが特徴で日本酒が苦手な女性にもおすすめです。ワインのラベルのようなおしゃれなデザインも特徴です。

 

今年の秋はひやおろしを楽しもう!

ひやおろしは1度火入れがしてあり、夏に寝かせてあるので、フレッシュな上に味の変化を堪能できます。

たくさんの種類を集めて秋の夜長に飲み比べもいいですね。

暑い夏を乗り越えて秋の「ひやおろし・秋上がり」を存分に楽しみましょう。この秋、自分だけのおすすめの飲み方をみつけてみてください!

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